具体とは、
“人間の感覚でとらえられるものであること。
形や内容を備えていること”。
抽象とは、
“事物や表象を、ある性質・共通性・本質に着目し、
それを抽き出して把握すること”
(「スーパー大辞林3.0 編者松村明三省堂編集所」から引用)。
ものを見たり考えたりは、
日常、人が無意識に行なっていることである。
意識的に、ものを見たり考えたりすることも、
日常の中で行なっている。
しかし、意識的に考えている様でも、
考え方には、人それぞれの癖があり、
その癖を持った考え方に沿って考えることをしてしまう。
モノの見方にも、癖がある。
癖以前に見たいモノしか見ない様に
人間の脳はフィルターを掛けている。
意識を支配する無意識があると言うことだ。
だから、まずは自分の思考の癖を理解したい。
具体と抽象とは、その様な考え方を示す言葉として用いている。
ものを考える時に、
細かなことを考えることから始める人、
大きなことを先に考えておかないと気持ちの悪い人がいたりする。
例えば、ランチメニューを考える時に、
今食べたいものを考えるか、
朝飯、夕飯のことを考えて決めるかといったことである。
具体と抽象とは、
目的と手段と言い換えることができる。
例えば、「穴をあける」ことを考える時に、
どうやってあけるかを考え始める人もいれば、
何のためにあけるのかから考え始める人もいる。
手段を考えることと目的を考えることである。
どちらが良くて、どちらが悪いと言うことではない。
単なるものの考え方である。
大事なのは、この二つの考え方を使い分けることである。
抽象的に目の前のことを捉え直す、
具体的に目の前のことを分析するかを
使い分けることである。
この考え方の使い分けができれば、
考え方が柔軟性を持ち、
二律背反だと思っていたことに解を見つけ出したり、
今までとは異なる新しい解を見つけ出だしたり、出来る様になる。
ものの見方では、
「鳥の目」、「虫の目」と「魚の目」がよく知らているが、
これも具体と抽象の別の言い方だと考える。
人は、それぞれの考え方の癖を持って様々なものを見て、
考えているので、具体と抽象を使い分けことが苦手だったりする。
顧客価値駆動型開発とSE-AP Coachingでは、
意識的、強制的に、この二つの考え方を切り替えるプロセスを提供し、
新しい解を導き出す可能性を広げている。
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